にしおか小町

年頭挨拶

新年、明けましておめでとうございます。
 さて、恒例になっています一年の世相を漢字一字で表す「今年の漢字」に、昨年は「変」が選ばれました。 確かに経済面では堅調な好景気でスタートしたはずが、サブプライムローンに端を発したリーマンショック以降、年末には未曾有(みぞう)の 失業者が発生しました。また政治の世界では、米国において「change(変革)」を旗印としたオバマ候補が次期大統領に指名されました。 我国では、9月1日に福田前総理が突然の辞任表明を行い、後任に麻生氏が総理に就任しましたが、我国の政界における「変」は、 残念ながら変革をもたらすにはパワー不足の感を否めませんでした。
 なかでも社会保障の分野については、医療や介護、福祉といった現場の疲弊が表面化するとともに 救急医療をはじめとする医療サービス提供体制の脆弱さが露呈したにも拘らず、社会保障費2,200億円の削減(骨太の方針2006)方針を そのままとしたことについては、大きな憤りさえ感じました。
 金融不安や雇用の喪失、不景気の拡大、さらには超高齢化といった不安要素だらけのこの時代において、 多くの国民が望むものは安定であり、安心です。その基盤になるものは、社会保障の充実ではないでしょうか。
この様な状況下のなか、社会保障の一端を担う当法人としては、その使命の大きさを認識し、新たなサービスの提供ならびに 質の向上のための取組みを行い、安心や安全の創出に力を注ぎました。
 まず成人病の予防という流れの中で、メタボ(メタボリックシンドローム)健診という名で世間の注目を集めた 特定健康診査・特定保健指導を実施するため、4月に西岡病院内に健診・保健指導センターを新設し、 地域への働きかけ等を含め積極的な活動を展開しまた。
続いて、5月にはTQM(Total Quality management)総合的質経営活動の第1回発表会を開催し、12のチームがそれぞれの活動について 発表を行ないました。この活動は組織全体(全員)で医療や介護の質を継続的に向上させることを目的としたもので、 法人の重要な取組みとして位置づけております。
 美幌においては、町内で最初となる訪問リハビリを訪問看護ステーション美幌すずらんとアメニティ美幌の事業所でスタートし、 在宅療養を支える新たなメニューを設けました。
 そして12月には、企業の社会貢献ならびに地球温暖化防止対策、さらには介護事業開始10周年の記念として、美幌町所有の0.6ヘクタールの 森林について20年間の森林整備協定を締結しました。今後も、二酸化炭素排出量の削減等にも取り組み、 地球環境に対しても安心、安全を心がけて参ります。
 「変」という一文字に込められた昨年の世相からみると、些細な取組みばかりかもしれませんが、今年も 「良質なサービスの提供と安心・安全の確保、尊厳の保持」という基本は変えず、当法人の理念のもと、 地域皆様により良質な保健・医療・介護・福祉サービスを届けるため、職員一同、頑張って参る所存です。 今後も一層のご指導ご鞭撻ほど宜しくお願い致します。
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