
「肺年齢」は肺の老化を年齢におきかえて示す、日本呼吸器学会が肺機能検査の結果をもとに考案した、 肺の健康状態を知る目安です。肺活量のように、
どのくらいの量の空気を吸い込んだり吐き出したりすることができるか、またどのくらいの速さで沢山吐き出すことができるかを調べる肺機能検査をスパイロメトリーといいます。
肺機能は、健康な人でも20歳代を最高に加齢とともに低下していきますが、喫煙者は喫煙しない人より肺機能の低下が早く、「肺年齢」でみると健常者よりも早く歳をとります。
禁煙すると肺機能の低下がゆるやかになります。通常は、同性・同年齢・同身長の健常な方に比較して自分の呼吸機能(肺の健康状態)がどの程度なのかを パーセントで示しますが、
検査結果がどの年齢の平均的な機能に相当するかを調べて「肺年齢」を求めます。ただ「肺年齢の評価」は目安ですので、医師の診断を受けてください。
肺の健康状態は普段はなかなかわかりにくいものです。安静時には何でも普通にできるのに、西岡病院前の水源池通りのような緩やかな坂道を同年配の方と一緒に登ると
息が切れて一緒に歩けない、 「せき込む」、「息苦しい」といった自覚症状が出て、病院を受診してみると、心臓、肝臓、腎臓、足腰などには 心配がないのに、
「肺年齢」だけが実際の歳よりも随分と歳をとった状態になっていることもあります。西岡病院では「肺年齢」を外来受診で検査することができます。
あなたは人間ドックなどで呼吸機能検査 (スパイロメトリー)を受けたことがありますか?そのときの検査結果があれば、あなたの肺年齢を計算することができますから
肺機能検査の結果をお持ちください。
最近注目されている慢性閉塞性肺疾患は、英語の略号でCOPD(Chronic Obstructive Pulmonary Diseases)とも いわれ、病名として新聞等にも使われています。
厚生労働省の2005年の調査では、日本のCOPD患者予測数は 約530万人なのに、治療を受けている患者数は約22万人とわずかで、
大多数のかたは年のせいなどと思い込んでいる可能性があります。COPDによる年間死亡者数は1万5千人弱ですが,今後増加してゆくものと予想されています。
COPDの90%以上は喫煙が原因で、喫煙者本人が吸っている主流煙の有害物質は勿論、他人の喫煙による煙である副流煙に含まれる有害物質はさらに毒性が高いことがわかっています。
西岡病院外来には 肺の健康診断だけでなく、「お医者さんと禁煙する」禁煙外来が設けられています。