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大人でも百日咳!?
百日咳といえば子供の病気というイメージがありますが、最近は大人での発症例も多く、 特に20~40代の長引く咳の原因として注意しなくてはいけない病気になっています。
「百日咳」という病名が示すように、2週間以上続くしつこく激しい咳で、特に幼小児の場合は発作性、 けいれん性の激しい咳のため、嘔吐することも少なくありません。 病初期には鼻水、 くしゃみを伴うこともありますが発熱はあまりみられません。
病原体である百日咳菌を分離培養し、血液検査で百日咳菌および毒素に対する抗体を調べる方法がありますが、 いずれも結果が出るのに数日かかるため症状や感染者との接触状況などにより診断する場合が多いです。
エリスロマイシン、クラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬を早期に内服することが有効であり、 1~2週間服用します。 他に咳止めや気管支拡張剤なども使われます。
百日咳に対してはDPT(ジフテリア、百日咳、破傷風)三種混合ワクチン接種が行われていますが、 ワクチンを接種していない場合や接種したにも関わらずワクチン効果が減弱したために青年、 成人で感染することが多くなっております。 知らないうちに小さいお子さんなど周囲にうつす可能性もありますし、夜間の咳は不眠の原因にもなりますので咳が長引く場合は我慢せずに早めに医療機関を受診してください。
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