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吸入療法って?
吸入療法って聞いたことがありますか?もちろん読んで字のごとく、吸入薬による治療です。気管支喘息や肺気腫/慢性閉塞性肺疾患(COPD)で治療の柱となる大切な治療方法です。 これまで呼吸器の病気の人しか触れることが無い治療薬でしたが、現在ではインフルエンザ治療薬にも登場し、一般の人にもたくさん使用されています。 来院される多くの患者さんは血圧やコレステロールなどの「飲み薬」に慣れているので、吸入薬は面倒だ、忘れやすいというご意見を良く聞きます。 しかし気管支喘息や肺気腫/COPDでは、時に飲み薬以上に重要な役割を担っています。
ではどうして吸入薬が大切なのでしょうか?他の外用薬の湿布、軟膏などを例にして考えてみましょう。湿布は痛むところに張ります。肩であれ腰であれ、 湿布を貼ると痛みが楽になりますよね。軟膏はどうでしょう。かゆい個所に塗ったり、湿疹が出ている部分に塗ったりして治します。 吸入薬は、喘息などの病気に対して、炎症が起きている気管支に直接的に薬を届けることができます。内服薬の100分の1とか10分の1程度のとても少ない量で、 効率よく、的確に病気の場所に薬剤を届けることができ、更に最小限の副作用で治療効果を期待できるという訳です。
吸入薬は、今では標準治療薬となった吸入ステロイド薬を筆頭に、気管支拡張薬、抗インフルエンザ薬などがあります。それぞれたくさんの種類があり、 製薬メーカー毎に使用方法が異なるため、複雑になってしまっている現状があります。とはいえ内服薬に比べ利点がたくさんあるので、面倒がらずにしっかり使うことが大切です。
このたび西岡病院、西岡水源池通りクリニックでは、院内の薬剤師・看護師・リハビリスタッフ・医療ソーシャルワーカーに加え、 調剤薬局と協力して吸入療法を支援していく「西岡吸入療法研究会」を設立しました。患者さん一人一人に確実に吸入療法を支援していく体制を整えております。 少しでも症状が楽になりますよう病院、薬局ともに頑張って参ります。
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