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非アルコール性脂肪性肝炎について
みなさまは肝臓の病気と言ったらどのような病気を思い浮かべますか?以前はなかなか完治が難しかったB型・C型肝炎も現在では新薬が開発されコントロールができる病気になってきました。我が国では今後B型・C型肝炎が減少するかわりに生活習慣病に伴う肝疾患が増えてくると考えられています。
検診で肝機能障害を指摘されたことがある方もいると思いますが、検診では脂肪肝が全体の25~35%程度いると報告されています。また、NAFLD(非アルコール性脂肪性疾患)が全体の13%程度おり、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)は全体の1%程度に認められるという報告もされております。
当院では、検診で肝機能が高い方がいた場合に、飲酒の有無を確認し、その後超音波検査を行い脂肪肝や肝硬変が無いかチェックを行っております。
脂肪性肝炎から肝硬変まで進行している場合には、血小板の低下が進んできますので、そのような変化が無いかも採血で、検査を行っています。
AFLDは肝硬変が進行しない限りは自覚症状がほとんどない疾患です。ただし、検診や定期受診を受けることで早期に病気を発見し生活習慣を改めることで進行を抑えることができます。まず、検診で肝機能に異常があった方は消化器内科を受診しましよう。
ところで、先ほどから非アルコール性とお話していますが、その基準は一日のアルコール摂取量が20g以下となっております。一般的なビールだとアルコール度数が5%なので、大瓶l本でアルコール32g、350mlで、18gです。従って普段から晩酌でビールを2本以上飲んでいる方はまず、ビールを1日1本にするか、定期的に休肝日を作るように心がけましよう。


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