85
高血圧
みなさんのご家庭に血圧計はあるでしょうか?いまや家庭用血圧計は広く普及していて、体温計や体重計と同様一家に一台の家電となっております。ではどのような時に血圧を測定しているのでしょうか? 熱っぽい時には体温を測定しますが、血圧が高くなっているかもしれないと感じている時に血圧を測定していませんか?血圧は時々刻々かなり変動するものです。 心配事や頭痛など身体の変調がある時に測定すると決まって高く出てしまいます。すると結果をみてさらにビックリして救急車を呼んだりする方も少なくありません。
医師が薬を飲んで下げた方が良いと思う高血圧は気持ちを落ち着けて、ある程度決まった時間に測定していただいた血圧が平均して140(上の血圧)の時は薬の処方を考慮します。 これは一過性に上昇した血圧は無治療でも下がってくるのですが、常に高い場合は動脈硬化の進行に繋がるからです。なお今年の4月から協会けんぽの定める未治療者の受診勧奨基準が160/100に引き上げられましたが、 健診のような落ち着いて測定できない環境では普段よりも高くなることを踏まえての引き上げかもしれません。
高血圧は昔からサイレントキラー(沈黙の殺人者)といわれ、皆さんが不安に思うほど自覚症状を伴うものではなく、いつのまにか高めの血圧が持続する状態になって動脈硬化が進行し、脳卒中や心筋梗塞といったといった命に関わる疾患の原因になります。 ご家庭に血圧計をお持ちの方は症状のある時や不安な時だけ血圧測定するのではなく朝食前などの決まった時間で測定し普段の自分の血圧を知っておくことが重要であり、病院受診される場合も普段の家庭血圧が治療すべきかの決め手になることも多いのです。


トップへ