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1. 特定行為に係る看護師の研修制度の目的と基本理念
団塊の世代が75歳以上となる2025年に向け、今後の医療を支えるために、保健師助産師看護師法の一部改正によって、2015年10月から看護師特定行為研修制度が始まった。 この制度は、看護師が手順書により行う特定行為を標準化することで、急性期医療から在宅医療等を支えていく看護師を計画的に養成することを目的としている。

厚生労働省の掲げる特定行為研修の基本理念は、チーム医療のキーパーソンである看護師が、患者・国民や医師・歯科医師その他の医療スタッフから期待される役割を充分に担うため、 医療安全に配慮し、在宅を含む医療現場において、高度な臨床実践能力を発揮できるように、自己研鑽を継続する基盤となることと規定されている。
2.特定行為と特定行為区分
特定行為は、診療の補助であって、看護師が手順書により行う場合には、実践的な理解力、思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされるものとして38行為がある。 (改正後の法第37条の2第2項第1号、特定行為研修省令第2条及び別表第1関係)

特定行為区分は、特定の区分であって、21区分がある。(改正後の法第37条の2第2項第3号、特定行為研修省令第4条及び別表第2関係)
3.看護師特定行為研修センター開設について
西岡病院は、北海道の一般病院ではじめて、2017年8月2日付で、厚生労働省が指定する特定行為研修の指定研修機関に指定されました。 当院では、看護師特定行為研修センターを設置し、看護師特定行為研修に取り組みます。
4.西岡病院における特定行為研修の教育理念
西岡病院は、地域に根ざした医療機関として、実践的看護臨床教育を行うことで地域医療の質向上に貢献する。

特定行為研修を通して、新たな臨床看護の発展に貢献できる看護師、より安全でより安心な医療を提供できる看護師を育成するとともに、 看護師自身が専門職としての社会的責任と役割を自覚し、自ら行動できることを目指す。

5.教育目標
急性期から人生の最終段階に至るまで、様々な医療現場において患者、家族の意思を尊重した適切な臨床判断や特定行為を行うために必要な倫理観、 能力(知識、技術、態度)を身につける。

特定行為を適切なタイミングに、倫理的かつ安全に行える能力(知識、技術、態度)を身につける。

医学的視点と看護学的視点を融合した役割の中から、多職種の専門性を尊重しチーム医療のキーパーソンとして支援できる能力(知識、技術、態度)を身につける。

意思決定の支援やアドバンス-ケア-プランニングについて理解し、患者、家族からの相談に対応できる能力(知識、コミュニケーション技術、態度)を身につける。
6.研修の特色
e-ラーニングを用いた自己学習を取り入れ、働きながら学習できる環境を提供する。講義や演習は能動的な学習参加が求められる。 一部、院内外の緩和ケアやNST(栄養サポートチーム)に関する取り組みに参加し、実践力を高める学習を提供する。

当院の特定行為研修は、特定行為を行う専門的技量の習得だけでなく、チーム医療のリーダーシップを発揮できる幅広い判断力を養うことを目指す。

アドバンス-ケア-プランニングの視点で、患者の背景にある価値観を明らかにし、将来のケアの方向性の相談など、意思決定の支援ができるようになることを目指す。
7.定員
定員 4名
8.研修期間と募集時期
研修期間 共通科目 8ヶ月(10月〜5月)
区分別科目 4ヶ月(6月〜9月)
*共通科目を修得後に区分別科目の受講を開始する。

募集時期 年 1回(9月予定)
平成30年度の募集は定員に達したため、受付は終了いたしました。
9.研修内容と時間数
研修は、共通して学ぶ「共通科目」と特定行為区分ごとに学ぶ「区分別科目」に分かれており、研修は、講義、演習または実習によって行われる。

1)共通科目(必修科目) 特定行為区分に共通して必要とされる能力を身につけるための科目
(研修期間:8ヶ月)
共通科目名時間数
臨床病態生理学47時間
臨床推論45時間
フィジカルアセスメント45時間
臨床薬理学46時間
疾病・臨床病態概論I.II61時間
医療安全学30時間
特定行為実践53時間
合計時間数327時間


※e-learning learningを中心とした講義・演習 実習を受け、筆記試験及び観察評価に合格後、区分別科目へ進む。

2)区分別科目 各特定行為に必要とされる能力を身につけるための科目
(研修期間:4ヶ月)
区分別科目名:特定行為時間数
栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連:持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整、脱水症状に対する輸液による補正37時間


3)修了の要件について 研修生は、各科目(実習含)の科目習得の試験に合格するとともに、所定の院内外の研修を修了した証明書を特定行為研修管理委員会に提出し、 総合評価(修了試験)を受けなければならない。この修了試験に合格し、特定行為研修管理委員会での審議を経て、その研修生の修了を認定する。
10.特定行為研修の到達目標
【共通科目】
多様な臨床現場において重要な病態の変化や疾患を包括的にいち早くアセスメントする基本的な能力を身につける。

必要な治療を理解し、ケアを導くための基本的な能力を身につける。

患者の安心に配慮しつつ、必要な特定行為を安全に実践する能力を身につける。

問題解決に向けて多職種と効果的に協働する能力を身につける。

自らの看護実践を見直しつつ標準化する能力を身につける。

【区分別科目】
循環動態に関する局所解剖と循環動態、脱水や低栄養状態に関する主要症候が理解できる。

輸液療法の目的、循環動態の目的、適応と禁忌、病態に応じた輸液療法の適応と禁忌が理解できる。

高カロリー輸液を必要とする主要疾患と脱水の補正輸液を必要とする主要疾患のアセスメントが理解でき、輸液療法の計画ができる。
11.受講資格
【必須条件】
1) 看護師免許を有すること。

2) 看護師の免許取得後、概ね通算5年以上の実務経験を有すること。

3) 所属長(看護師長あるいは同等職位の所属長)の推薦を有すること。

お問い合わせ
社会医療法人恵和会 西岡病院 看護師特定行為研修センター
〒062-0034 札幌市豊平区西岡4条4丁目1-52
TEL 011-853-8322
担当:杉村、田村