病気のお話

織田 一昭   

 最近、『メタボリックシンドローム』という言葉が注目されていますが、これまで『成人病』、『生活習慣病』と呼ばれていた病態とほとんど同じと考えてよいでしょう。特に、内臓脂肪の蓄積(=肥満)に視点を置いた用語です。具体的には、糖尿病、高血圧症、脂質異常症、肥満症などの生活習慣病が組み合わさった病態です。
 『生活習慣病』は、これまで続けてきた"好ましくない"生活習慣がその原因となっている場合が多いため、"正しい"生活習慣に切り変えることは難しいようです。実際、体重を減らそうと思っていても、食べ物の誘惑に負けてしまう人がたいへん多いのです。
 栄養バランスを無視した極端な食事制限による減量、運動を伴わない減食は筋肉や骨が減少するといわれています。従って、体重は減っても体脂肪はなかなか変わりません。ダイエット本来の目的は、体重を減らすことだけではなく、余分な体脂肪を減らすことです。筋肉と体脂肪のバランスがとれた健康で美しい体を目標に減量しましょう。

 実際の行動としては、
1). 食事の量を少なくして、摂取エネルギーを減らす。
2). 必要最低限の栄養を含んだ、低カロリー食をとる。
3). 適度な運動を行い、運動消費エネルギーを増やす。
4). 太りやすい生活行動を修正する。
 などをお勧めします。

Dr  今回は、生活習慣病の正しい治療についてお話をしました。普段からの健康管理は、今後の人生に大いに役立つものです。定期的に健康診断を受けていただくことにより、生活習慣病の早期発見が可能です。これからの人生を有意義なものにするために、健康管理に心を配るようにしましょう。


Dr
織田 一昭 副院長
略歴
1973年  北海道大学医学部卒業
北大第2内科の糖尿病診療グループに配属
以降、東京国立医療センター、札幌斗南病院、市立小樽病院、市立札幌病院に勤務
1996年から西岡病院勤務 糖尿病専門外来担当

所属学会、専門医など
日本内科学会認定 内科専門医
日本糖尿病学会 専門医、臨床指導医
介護支援専門員,NSTコーディネーター

  織田医師 外来診察日 / 毎週 月・火・木・金曜日 午前
お問合せ先  西岡病院  電話011-853-8322



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